【2025年最新版】タクシー運転手の平均年収414万円|東京で年収600万を狙う方法
近年、タクシー運転手は社会において高い需要がある職業の1つといわれています。外国人観光客の増加に加え、高齢者の移動手段としてのニーズが高まっているからです。
その一方、タクシー運転手は不足気味。乗りたいのにタクシーがつかまらない場面もあり、多くのタクシー会社が採用を強化しています。
また、タクシー運転手の平均年収は高い傾向にあり、東京都では502万円。23区に絞れば600万円近くの平均年収になります。努力次第で女性も男性と同じくらい稼げるのもこの職業の魅力です。
本記事では、タクシー運転手の平均年収や給料の仕組み、そしてシミュレーターを使って収入アップに必要な営業成績まで、分かりやすく解説します。
タクシー運転手の平均年収

全国平均年収
2025年 (令和6年)におけるタクシー運転手の平均年収は414万でした(※1)。令和5年の平均年収418万と比較して微減となっています(※2)が、前年比でほぼ変わらない年収です。
全業種平均年収は460万円であり(※3)、一見他業種と比較してタクシー運転手は稼げないという印象を受けるかもしれません。
ただし、タクシー運転手は平均年齢が高く、60代以上で年金を受給しながらあえて収入を抑えて働いているが多く含まれているため、フルタイムで働く現役世代に限った場合で比較すると、実際には高くなる傾向があります。
※1 出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「令和6年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況 」
※2 出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「令和5年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況 」
※3 出典:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
地域別平均
タクシー運転手の年収は地域によっても大きく異なります。
平均年収が高い地域
都道府県 | 平均年収 | |
1 位 | 東京都 | 502万円 |
2 位 | 埼玉県 | 481万円 |
3 位 | 愛知県 | 475万円 |
4 位 | 大阪府 | 457万円 |
5 位 | 神奈川県 | 420万円 |
東京都は、羽田空港や東京駅、新宿・渋谷といった大規模な交通拠点を抱えており、ビジネスや観光、インバウンド需要など、タクシーの利用ニーズが非常に高い地域です。そのため、他の地域と比べて乗車機会が格段に多く、タクシードライバーの平均年収も全国平均を上回る傾向にあります。この502万円は、東京都内全ての地区の平均です。23特区・三鷹・武蔵野地区に限ると、より平均年収としては高くなり600万円へ近づきます。
埼玉県や愛知県においては、大都市圏への良好なアクセスや地域内での活発な経済活動が、ドライバーの収入を高める要因とされています。また、大阪府や神奈川県もビジネスや観光による安定した需要があり、それが収入面に表れていると考えられます。
都市部における交通の利便性や人口の多さと、稼ぎやすさは大きく関係しています。
出典:全国ハイヤー・タクシー連合会「令和6年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況 」
平均年収が低い地域
都道府県 | 平均年収 | |
1 位 | 青森県 | 211万円 |
2 位 | 徳島県 | 252万円 |
3 位 | 福島県 | 263万円 |
4 位 | 秋田県 | 264万円 |
5 位 | 山形県 | 274万円 |
これらの地域は総じて人口が少なく、自家用車の保有比率も高めでタクシーの利用機会が少なく、平均年収が低くなる要因となっています。観光やビジネスによる利用が集中する大都市圏と比べると、乗客数や長距離移動の機会が少ない点も、収入面に響いていると考えられます。
平均年収の変化
全国平均年収 | |
令和 1 年 | 360 万円 |
令和 2 年 | 299 万円 |
令和 3 年 | 280 万円 |
令和 4 年 | 361 万円 |
令和 5 年 | 418 万円 |
令和 6 年 | 414 万円 |
令和1年の平均年収は360万円でしたが、その後は新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受け、令和2年に299万円、令和3年には280万円まで落ち込みました。特に令和2年から3年にかけては、外出自粛や観光需要の減少により、業界全体が厳しい局面を迎えていたことがうかがえます。
しかし令和4年以降は回復基調に入り、361万円、418万円と順調に上昇。令和5年には過去6年間で最も高い418万円を記録しました。令和6年はわずかに減少し414万円となったものの、高い水準を維持しています。
全体を通してみると、コロナ禍による一時的な落ち込みから、需要回復に伴い収入も大きく回復していることが分かります。
50代以上のタクシードライバー平均年収と他職種との比較

タクシー運転手 | 全職種平均 | |
50~54歳 | 419万円 | 479万円 |
55~59歳 | 514万円 | 483万円 |
60~64歳 | 429万円 | 389万円 |
65~69歳 | 321万円 | 342万円 |
70歳~ | 306万円 | 319万円 |
出典:一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会「令和5年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況 」
一般的に50代前半を年収のピークに、55歳を過ぎると役職手当などがなくなることから給料が下がるといわれています。しかし、タクシー運転手は50代後半以降も十分な金額を稼げる傾向にあります(出典)。
55~59歳のタクシー運転手の平均年収は 514万円であるのに対し、同年代の平均年収は483万円となっています。また、60~64歳の平均年収については、タクシー運転手が429万円、全職種平均は389万円となっています。
高齢になってからもしっかりと稼ぎたい人、60代は老後資金を貯めることを目標にしている人にとっても十分な給料といえるでしょう。
\50代以上歓迎!タクシー運転手への転職なら/
\50代以上歓迎!未経験からタクシー運転手へ転職するなら/
女性タクシードライバーの年収傾向と他職種との比較

女性は男性に比べて職歴にブランクがある人が多く、50代以上になってからの再就職に苦労する人は少なくありません。しかし、タクシー運転手は人手が不足しているということもあり、ブランクのある人も適正があれば、積極的に採用している傾向にあります。
また、タクシー運転手は働き方や仕事内容に男女で違いがないため、女性も意欲次第では男性と同じくらい稼ぐことが可能です。
女性タクシー運転手の平均年収は328.3万円であり、全職種平均の平均年収は280.7万円となっています。
女性タクシードライバーの平均年収は増加傾向
女性タクシー運転手の平均年収が増加傾向にあることが明らかになっています。
平成20年から令和5年までの女性タクシー運転手における平均年収の推移を以下のグラフにまとめました。

出所:一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会「令和5年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況 」
女性タクシー運転手の平均年収はこれまで200万円台前半でしたが、令和4年に250万円を超えました。そして、令和5年には300万円を超えています。
全職種平均と比較しても遜色ない給与水準
女性タクシー運転手の平均年収は300万円を超えている一方、全職種平均の平均年収は200万円台にとどまっています。
タクシー運転手は社会的な需要が高いこと、普通自動車二種免許が必須であることなどからも給与水準がやや高めに設定されています。
老後資金やお子さんの進学費用などのためにお金を貯めたい50代以上の女性にもおすすめの職業です。

\50代以上歓迎!タクシー運転手への転職なら/
\50代以上歓迎!未経験からタクシー運転手へ転職するなら/
タクシー運転手の給料体系

タクシー運転手の給料は、基本給+歩合の組み合わせが基本です。
月給の計算方法は主にA型・B型・AB型の3タイプがあります。
どの方式を採用しているかは会社によって異なります。
安定重視か、成果重視か、その中間のバランス重視か。
自分の希望に合う方式を選ぶと、相性の良い会社を見つけやすくなります。
A型賃金:重めの基本給と歩合給 + 賞与
A型賃金とは、基本給に対して営業成績に比例した歩合給・賞与を加えた給料体系です。
基本給の割合が大きいので、営業成績が下がっても給料は安定します。
ただし、売上を頑張って上げても自分に還元される割合は少ないため、稼ぎたい人にとっては都合の悪い賃金体系になります。
現在A型賃金を採用している会社はほとんどありません。
B型賃金:完全歩合給
B型賃金は完全歩合制の給料体系です。売上に歩合率をかけた金額が収入になります。自分の努力次第で多く稼ぐことが可能です。なお、歩合の率は売上の50~60%が相場といわれています。
ただし、売上がなければ、その月の生活が厳しくなることが懸念されます。また、売上が外的要因によっても大きく変動します。例えば、新型コロナウイルスの感染対策のため、出歩く人の数が一時期極端に少なくなりました。こうした事態が生じると、生活に必要な金額を稼げなくなる可能性もあります。
AB型賃金:基本給と歩合給 + 賞与
AB型賃金とはA型賃金とB型賃金を合わせた給料体系です。
A型賃金と同様、基本給に対して営業成績に比例した歩合給・賞与を加えた賃金体系ですが、A型賃金と比較して基本給が低く歩合給の割合が多くなっています。
稼いだ分だけ給料が上がる賃金設計となっているので、やる気があるドライバーであればA型賃金より稼げます。
タクシー運転手が給料を上げる方法:東京で年収600万円の給料を目指す

タクシー運転手として働くことを検討している人や、すでに働いている人にとって気になるのは給料に関することだと思います。タクシー運転手と一括りにしても、給料は働き方やエリアによって大きく変わってきます。そこでここでは、タクシー運転手が給料を上げる方法を解説します。
東京であれば年収600万円が一つの目安となります。着実に目標に近づくための方法を伝授します。
目標の給料を認識する
まずは勤務形態と勤務回数で、どれくらいの営業収益をあげる必要があるのかを把握しましょう。
標準的に月12回の隔日勤務出勤で60%の歩合給、1乗車あたりの平均営業収益が5.5万円とすると月の給料は約40万円、年収は480万円になります。1乗車あたりの営業収益を7万円台にできれば年収は600万円になります。
目標の営業収益を意識することで、改善を重ね、給料を上げることができるでしょう。
タクシー収入シミュレーター
① 勤務形態を選択
② 乗務回数を選択
③ 一乗務あたりの営業収益
④ 歩合率を選択
都心部で働く
タクシー運転手は地方と比べて、都心部の方が稼ぎやすい傾向にあります。タクシー運転手はお客様を目的地まで届けることが主な役割ですので、タクシー利用者が少ないエリアでは一日に発生する売上はわずかな金額になってしまいます。
給料体系によるものの待機時間が長ければ長いほど給料は少なくなるので、多く稼ぎたい人はフル稼働できるくらい利用者がいるエリアがおすすめです。
また、地方のタクシー会社の中には営業時間を短めに設定している会社も多いです。オフィスや居酒屋が多く集まっている都心部であればタクシー会社の営業時間も長いため、それだけ稼げる見込みが高まります。
歩合率が良い会社を選択する
タクシー運転手として同業者の平均以上稼ぎたい人には歩合率の高い会社で働くことをおすすめします。歩合制は売上を上げられなければ、給料は少なくなるものの、自分の努力やスキル次第で収入を大幅に短期間でアップさせることも可能です。
大手のグループ会社の歩合率は60%前半であることが多いです。アプリや専用契約待合所、最新の車種など様々な稼ぐための武器がある反面、そのための投資にコストがかかっているためです。一方、中小の会社ではそのような武器がないものの、歩合率は70%に近い会社もあります。
流しでお客を見つける自信があるなら、歩合率が高い会社を選択するのも一つの方法です。
夜勤もしくは隔日勤務で働く
22時以降の夜間は割増料金で賃料が2割増となります。また終電を逃したお客様が長距離乗る場合が増えるので、1回乗車あたりの収益が昼間よりも高くなる傾向があります。
給料を上げるには、夜間にどれだけ稼げるかが左右するでしょう。
日勤と比較すると、夜勤・隔日勤務は稼げる傾向にあります。
流し営業以外もする
流し営業だけだと乗客が見つからない可能性があり、流し中心の営業はお勧めしません。
売上を伸ばすコツは、降車後すぐに需要エリアへ移動して「付け待ち」することです。
流し営業は、降車ポイントから需要エリアに移動する時のみに行います。
どこに人が集まるかを把握するために、地域のイベント情報や観光スポットの事前確認が必要です。
稼げない人の典型は、1日の大半を流しに費やしてしまうこと。
収入を上げるには、時間帯ごとの需要を的確に拾える場所で待機、その移動中に流し営業をする。
この基本を徹底するのが近道です。
時間帯を意識する
時間帯によって、乗客のニーズは変わります。例えば、以下の時間帯で意識してみましょう。
朝(出勤時間帯)
- 狙う客層:出勤客、空港・主要駅へ向かうビジネス客
- 重点エリア:主要駅、オフィス街最寄り駅、幹線道路沿いの乗換ポイント、ホテル前
- 立ち回り:短距離でも回転率重視で「付け待ち」中心。渋滞・事故情報を事前確認して無駄走行を減らす。
昼間(11時~15時)
- 狙う客層:社内外の移動(商談・会議・ランチ)、病院・役所・商業施設利用者
- 重点エリア:オフィス街、病院、百貨店・モール、会議場・展示場
- 立ち回り:自分の休憩はピーク前後(11時前または14時以降)にずらす。イベントの入替時間を狙い、需要の波に合わせて待機場所を切り替える。
夜(17時以降~終電後)
- 狙う客層:帰宅客、会食・飲み会後、終電を逃したビジネス客
- 重点エリア:主要駅、繁華街、オフィス街の出口、ホテル周辺
- 立ち回り:終電前は駅周辺、終電後は繁華街→主要駅・住宅地を重点に。深夜割増で単価が上がるため、ピーク外に休憩を取り、乗車機会を逃さない。時間帯ごとに狙う客層を変えると効率アップ
情報収集を怠らない
稼げる運転手になる近道は、営業エリアの情報収集を日課にすることです。需要が集中する「場所」と「時間」を把握できれば、ムダなく稼働できます。例えば
- コンサート・スポーツ・花火大会などの大規模イベント周辺
- 通勤ラッシュや終電後など、人の移動が集中する時間帯
など、日頃から地元のイベント予定や交通情報をチェックし、状況に応じて待機場所やルートを柔軟に切り替えましょう。
駅以外の需要も取り込む
駅のタクシー乗り場はよく見かけますが、需要があるのは駅だけではありません。
病院、空港、商業施設、オフィス街など、人が集まる場所には常にタクシーのニーズがあります。
駅を狙うなら、乗り換え客が多い主要駅や、オフィス街に直結する最寄り駅が特に有望です。
さらに、イベント開催日は会場周辺の需要が一気に高まります。
そのため、担当エリアの施設情報やイベント予定を事前に把握しておくと、効率よく売上を伸ばせます。
道を覚える
同じ目的地でも、空いているルートと渋滞するルートでは到着までの時間が大きく変わります。
渋滞に巻き込まれると回転率が下がり、次の乗車機会を逃してしまいます。
そこで、時間帯ごとの「空く道/混む道」を把握し、あわせて乗客の利用が多い動線を覚えておきましょう。
こうした蓄積が稼働の効率を高め、売上アップにつながります。
長距離の乗客がいる場所を見つける
夜間や終電後は他の交通手段が減るため、自然とタクシー需要が増加。
とくに都心のオフィス街では郊外在住者の帰宅、繁華街では遠方までの移動が増え、日中より長距離の確率が高まります。
だからこそ、長距離が見込める場所と時間帯を把握して狙いを定めることが、売上アップの近道です。
より具体的な給料アップに興味がある場合は、こちらの年収1000万円を目指す方への関連記事をご覧ください。

まとめ

タクシー運転手として働く60代以上の人は多く存在します。シニア世代にとっても比較的働きやすい職業といえます。タクシー運転手は集中力や安全性の高い運転をする力が求められるものの、立ち仕事や重い荷物を運ぶ機会はあまりありません。
最近は、外国人観光客の増加や少子高齢化の影響により、タクシー運転手の不足が問題となっています。適正があれば未経験の人も採用される見込みはあるでしょう。
また、女性のタクシー運転手が近年増えているだけでなく、女性タクシー運転手の年収も上がっています。子どもが自立した後、新たに働きはじめたいという女性にもおすすめです。
後悔しない会社選びなら、シニアタクシーデビューに相談!

タクシー運転手で間違った会社選びをしたく無い方は、「シニアタクシーデビュー」に相談しましょう。
シニアタクシーデビューは、50代・60代に向けたタクシー専門無料転職支援サービスです。未経験者のサポートに強く、タクシー会社からは教えてもらえない知っておくべき情報もご紹介。
また、ご面談でヒアリングした情報をもとに専門スタッフが推薦状を作成するため、求めている条件に合致した会社を紹介してもらえる可能性が高くなります。
タクシー運転手として会社選びを後悔したくない方は、シニアタクシーデビューをぜひご活用ください。
\50代以上歓迎!タクシー運転手への転職なら/
\50代以上歓迎!未経験からタクシー運転手へ転職するなら/