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タクシー運転手がすぐ辞めた理由。短期離職をしない秘訣

タクシー運転手の仕事は、「自由度が高そう」「未経験でも始めやすい」と思われがち。しかし現実には、研修中や本採用後まもなく辞めてしまうケースも存在します。

本記事では、タクシー運転手が短期離職に至る主な理由と、そうならないための具体的な対策を詳しく解説します。

未経験から転職する方やシニアの方にとっても役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

タクシー運転手の離職率の実情

タクシー運転手の離職率の実情のイメージ

一般的に「タクシー業界は離職率が高い」というイメージがあるかもしれません。しかし、東京ハイヤー・タクシー協会の資料「東京のタクシー 2023」によると、新卒入社の退職率は約10%。実はほかの産業平均(約30%)と比べると低い部類に入ります。

一方、インターネットやSNSでは「すぐ辞めた」「こんなはずじゃなかった」という声も散見されるため、不安に思う方も多いでしょう。本記事では、すぐ辞めてしまうパターンに着目して、その原因と対策を詳しく掘り下げます。

研修・試用期間中にすぐ辞める理由

研修・試用期間中にすぐ辞める理由のイメージ

タクシー会社に採用されても、本採用までに免許取得や研修、試用期間を乗り越える必要があります。ここで脱落する主な理由は、以下のとおりです。

・二種免許取得時の検査
・二種免許取得の過程で適性がなかった為
・同乗指導段階で適性無しと判断された為
・試用期間での解雇が容易な為
・金銭的な理由

それぞれについて、一つずつ詳しく解説します。

二種免許取得時の検査

第二種免許取得時には、以下のような適性検査が行われます。

視力・両眼で0.8以上
・一眼がそれぞれ0.5以上
深視力三棹(さんかん)法による誤差2cm以内
色彩識別能力赤色、青色および黄色の識別ができる
聴力両耳の聴力が10mの距離で90dBの警音器の音が聞こえる(※補聴器可)

参照:警視庁「適正試験の合格基準」

深視力とは、遠近感や立体感などを正しく把握する力のことで、安全運転のために必要なようとされています。

糖尿病の疾患を持つと深視力が落ちやすく、メガネを作ってから検査に望むのが必須になるでしょう。

上記の検査の結果、基準に満たない場合は第二種免許を取得できません。そのため、研修・試用期間中に辞めてしまいます。

二種免許取得の過程で適性がなかった為

第二種免許を取得するためには、学科試験と実技試験に合格しなければいけません。警察庁の「運転免許統計(令和4年版)」によると、普通自動車第二種免許の合格率は54.1%です。普通自動車第二種免許の合格率が74.5%なので、第二種免許の取得は比較的難易度が高い試験と言えます。

学科試験・全95問
・全問マークシート
・100点満点中、90点以上で合格
・第一種免許より、応用問題が多い
実技試験・教習所の場内と路上試験を受ける
・両方の試験とも90点以上

<おもな実技内容>
・教習所場内:S字
・V字コースの切り返し、縦列駐車など
・路上:路端への停車および発進、逆方向への転回など

もし技能面が著しく劣る場合、教習所側から「合格判定が出せない」とタクシー会社に報告が入り辞めさせられる可能性があります。

また、ペーパードライバーなことを隠して入社した場合、実技指導で著しく適性がないことが発覚すると、この段階での脱落も考えられます。

同乗指導段階で適性無しと判断された為

同乗指導段階で適性無しと判断された為のイメージ

上記試験に合格して第二種免許は取得できたものの、会社内の教官や先輩乗務員と同乗した際に運転が危険すぎると判断された場合は、クビまたは自主退職を促される可能性があります。

試用期間での解雇が容易な為

多くのタクシー会社では、採用後3ヶ月ほどの試用期間があります。試用期間中であれば、比較的容易に本採用の拒否(解雇)ができます。特に、試用期間中の14日以内は解雇が容易で、運転適性欠如が早期に判明すれば、その時点で解雇を言い渡されることもあるでしょう。

金銭的な理由

研修期間は顧客を乗車させられず、日当1万円程度となるので生活は苦しくなります。

本採用から実際に顧客を乗せて営業できるようになるまで2〜3ヶ月の研修期間になるので、金銭的な理由からタクシー運転手をすぐ辞める人も中にはいます。

また極端な例ですが、タクシー会社としては本採用拒否ができないにしても適性がないと判断している場合、研修を延々と続けさせ、自主退職を誘導するケースが存在すると言われています。

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本採用後間もない段階での短期離職理由

本採用後間もない段階での短期離職理由のイメージ

試用期間をクリアして晴れて本採用になっても、数ヶ月以内に離職するケースがあります。その代表的な理由を見ていきましょう。

・労働条件が悪い事が後から判明した
・勤務形態が身体に合わずにタクシー運転手を挫折
・接客が怖くなった
・想像よりも稼げずに、タクシー運転手を短期離職
・社内で居心地が悪くなった
・クビになることを行った
・事故や違反で免許停止になった

それぞれについて、一つずつ詳しく解説します。

労働条件が悪い事が後から判明した

入社する前に描いていたものとは異なり、労働条件が悪いことが後から判明したために辞めてしまうケースがあります。

乗客を目的地まで運ぶだけの仕事だと思っていたら、運転がスムーズではないことを理由に乗客から文句を言われたなど、もっと楽に稼げる職業だと考えていた人もいるでしょう。

入社したタクシー会社がブラックすぎて働いていけないと思い、辞めてしまうケースもあります。

勤務形態が身体に合わずにタクシー運転手を挫折

タクシー運転手のおもな勤務形態は、以下の2通りです。

  • 日勤:昼勤や夜勤、実働8時間の働き方
  • 隔日勤務:1回の労働時間が約15時間(休憩2〜3時間)で、翌日は休み明けとなる働き方

勤務形態が不規則になると身体的・精神的ともに負担が大きくなり、辞めてしまう人がいます。仕事に慣れるまでが大変で、特に隔日勤務に適応できずに辞めていく人が多い傾向にあります。

接客が怖くなった

乗客からクレームを受けたり酔客やトラブルに巻き込まれたりして、接客が怖くなって辞めるケースがあります。

真面目に業務に取り組んでいたとしても、基本的にタクシー運転手は乗客を選べません。

「なんでこんなに時間かかるんだよ!」

「近道がわからないのにタクシー運転手やるなよ!」

などの暴言を吐かれてしまうことも考えられます。理不尽なことをもうこれ以上言われたくないという思いが強くなって辞めてしまうケースです。

想像よりも稼げずに、タクシー運転手を短期離職

想像よりも稼げずに、タクシー運転手を短期離職のイメージ

「もっと稼げると思ったのに期待外れ」という理由でタクシー運転手を辞める人もいます。

求人サイト「求人ボックス」によると、タクシー運転手の平均年収は約465万円となっています。地域によって格差があり都市部の方が稼げる傾向があり、経験や営業スキルによって個人差が出るでしょう。

インターネットでタクシー運転手の年収について調べると「年収1,000万円超えも可能」と書かれた求人もあります。「タクシー運転手になりたい」のではなく、単にお金欲しさにタクシー運転手になりたい人は、稼げないとわかった段階で辞めてしまうケースが多いでしょう。

社内で居心地が悪くなった

乗客からクレームを受けたり似たようなミスを繰り返していると、社内の評価は悪くなります。また、なぜクレームやミスが発生したのかの報告書を提出したり、再発防止のための講習を受けたりする必要も出てきます。

会社からすれば「また◯◯さん(人名)のクレームか」という空気感が生じ、察しがよい人であれば決してよいとは言えない空気を感じて居心地が悪くなることもあるでしょう。

タクシー運転手はある意味では個人事業主のような側面もあるため、気にしすぎないことも必要です。ただ、居心地が悪くなってまで働きたくない人もいることが考えられます。

クビになることを行った

当たり前のことですが、犯罪に手を染めてしまったらクビになります。

たとえば、乗客からもらったタクシーチケットの金額を自分で書いて水増し請求することなどが考えられます。会社からの信用をなくす行為のため、一発アウトです。辞める理由というより「辞めさせられた」と言ったほうが正しいでしょう。

事故や違反で免許停止になった

事故や違反で免許停止になると、最短で30日、最長で180日間、車の運転ができません。

就業規則に「運転できなくなった場合は解雇となる」などと書かれていた場合は、そのままクビになる可能性が高くなります。ただ、場合によっては免許が回復するまで内勤のアルバイトなどで働ける可能性があります。

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短期離職を避けるための事前対策

短期離職を避けるための事前対策のイメージ

ここまでタクシー運転手が短期離職する理由を解説してきました。以下では、タクシー運転手になってからすぐに辞めることを避けるためには、事前にどのような対策を取ればよいかについて詳しく解説します。

ペーパードライバーの場合は運転に慣れる

ペーパードライバーでも、条件さえ満たしていればタクシー運転手になれます。

ただし、運転に不慣れなままタクシー運転手になると、以下のようなことが起きるのが予想できます。

  • 長時間運転がつらく、体力や集中力に問題が生じる
  • 運転がスムーズではなく、乗客を不安にさせる
  • 勤務地周辺の道路事情に明るくないため、クレームを受ける可能性が高い

そのため、ペーパードライバーの場合はタクシー運転手になる前に車の運転を練習して慣らしておくことをおすすめします。

ペーパードライバーの運転の練習は、人通りが少なくて広い場所で行いましょう。感覚が鈍っているうちは、安全に行える場所で慣れていくことがおすすめです。運転スピードも徐々に早くしていく、運転時間も少しずつ増やしていきましょう。

経験者や指導員に相談し、運転技術や接客スキルを磨く

タクシー運転手として成功したい場合は、経験者や指導員に相談して運転技術や接客スキルを磨くことも必要です。

タクシー運転手の仕事は、経験者でないとわからないことも多くあります。先輩従業員の経験談などは、今後タクシー運転手を続けていく上で金言となる可能性があります。

また、タクシー運転手として必要とされるのは、乗客を目的地へスムーズに運ぶことだけではありません。優れた接客スキルも必要です。乗客を見極めて、ニーズに合わせた対応ができるようになりましょう。プロフェッショナルのサービスマンとしての意識づけができれば、乗客の満足度を高めることも可能です。

乗客から「ありがとう」と感謝の言葉をもらえるようになれば仕事の満足度も上がり、タクシー運転手の仕事にやりがいを感じられるようになります。

勤務形態や収入見込みを事前にリサーチ

タクシー運転手になる前に、就職するタクシー会社の勤務形態や収入見込みをリサーチしておきましょう。

「勤務形態が身体に合わなかったこと」や「稼げると思ったが期待外れだった」ことがタクシー運転手をすぐ辞めたがる理由に挙げられています。インターネットなどを活用して自分で条件が合う会社を調べてみましょう。

ただし、自分で調べるとどの情報が正しいか判断できず、働いてみたら「思った労働条件と違った」というケースも考えられます。

どの会社を選べば長く続けられそうか判断できない人は、タクシー運転手を専門に取り扱っている転職エージェントに頼るのがおすすめです。タクシー業界に強い転職エージェントであれば、悩んでいる求人者に適切なアドバイスが可能です。

後悔しない会社選びなら、シニアタクシーデビューに相談!

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タクシー運転手で間違った会社選びをしたく無い方は、「シニアタクシーデビュー」に相談しましょう。

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また、ご面談でヒアリングした情報をもとに専門スタッフが推薦状を作成するため、求めている条件に合致した会社を紹介してもらえる可能性が高くなります。

タクシー運転手として会社選びを後悔したくない方は、シニアタクシーデビューをぜひご活用ください。

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